今年で第30回を迎えたわんぱく相撲入間大会。そのお祝いとしてかつて入間市でわんぱく相撲に出場し、現在春日野部屋でプロの力士として頑張っている菅野陽太(栃武蔵)さんと小林嵐さんのお二人が大会当日に応援に駆けつけてくださいました。
わんぱく相撲をきっかけに相撲を始め、その後プロとなって相撲を頑張っているお二人にわんぱく相撲に出場した時のお話しや、入間市の子どもたちに向けてメッセージをいただきました。
Q:わんぱく相撲の参加のきっかけを教えてください。
菅野:ぼくの場合は一年生の時にお兄ちゃんやお姉ちゃんも出てたので、家族も応援に行くし、自然と「兄弟みんなで出ようね」となったからです。
その時は負けてしまったので、それが悔しくて二年生の時も出ましたがまた負けてしまい、三年生の時に初めて優勝したのを覚えています。
四年生からは県大会があって、入間少年相撲クラブに入ると県大会にも出れるって事を知って、それからは本格的に相撲の練習をする様になりました。
小林:僕の場合は三年生が初めての出場だったんです。
一年生の時から出たかったんですけど、午前中で負けてしまうとせっかくお弁当を作ってもらっても午後の決勝まで残れないからお母さんも大変だと思って・・・。
でも元々身体も大きかったし、自信もあったので、三年生の時にお母さんにお願いして出場させてもらいました。
その時は四位だったんですけど、次はメダルとれそうだなと思って四年生でも出場しました。
そしたらメダルをとる事ができました。
そこからは「相撲って自分が主役になれる世界だな」と思って入間少年相撲クラブにも入って練習するようになりました。
そして五年生、六年生では優勝する事ができたんです。
Q:お二人とも相撲に夢中になっていったんですね?
菅野:僕の場合それまでは野球をやっていたんですけど、野球だと負けてもほかの人のせいにしたりとかして、そんなにくやしいと思ったことがなかったんです。
でも相撲って自分ひとりで戦うので負けるとすごくくやしいんですよね。
そうなると負けたくないので一生懸命練習するようになって、それで勝てるようになると嬉しくなって。
小林:僕もやはり負けず嫌いというのが一番大きかったですね。
入間少年相撲クラブの同じ学年で自分よりも強いライバルがいて、その子に勝つために本当に一生懸命練習しました。
ある大会の決勝戦でその子に勝った時はシャワー室で死ぬほど泣いたのを覚えています。
Q:わんぱく相撲での思い出としてどんなことがありますか?
小林:他の学校の子たちと仲良くなれたりして、お昼の時とかに知らない子から次に対戦する相手との戦いかたのアドバイスとかしてもらったり・・。
菅野:そういうのありましたね、「次の対戦相手、こうやってくるよ」みたいなのとか
小林:あとはちょっと有名になれるとかですね。学校でも表彰されるし。
菅野:英雄ですね、もう学校では
小林:昼休みとかではわんぱく相撲に出る生徒たちと練習するんですけど、その時は相撲の先生みたいになってました。
菅野:あと団体のチーム名とか僕らの時は自由に決めることができたので、そういうのを友達と考えたりするのも楽しかったです。
小林:わんぱく相撲ってやっぱり楽しいですよ。小さい子でも大きい子に勝てる事もあるし、特に団体戦はみんなで力を合わせて戦うので、仲間が負けてしまっても他の子ががんばったりとか。
Q:お二人は今プロとしてお相撲をしてますが、やはりそれはわんぱく相撲があったからですか?
菅野:わんぱく相撲があったから入間少年相撲クラブに入ったし、そこでがんばってると、県外からも高校や大学からお誘いがくるので相撲をやっていることで進路がすごく広がるんですね。
小林:そうですよね、大学も行けるんですよ。
僕も中学まで一生懸命からだを大きくしたので、もうそこで相撲をやめようと思わなかったです。
Q:相撲に出会ったきっかけがわんぱく相撲だったんですね。
相撲をやっていたことで良かったことはありますか?
菅野:相撲をやっていなかったら元々ガキ大将でからだも大きかったし、ケンカばかりしてたのでたぶんこんな真面目に生きてなかったと思います。(笑)
あとはなかなか他の競技では県大会や全国大会まで勝ち進むってとても難しいことだと思うのですが、入間は毎年のようにわんぱく相撲の全国大会まで勝ち進むので、とても良い経験をさせてもらえました。
小林:その他ではわんぱく相撲というよりは入間少年相撲クラブではとにかく礼儀とか年下の子のめんどうを見るとか、稽古の他にも他の人への気づかいとか感謝とかそういった事についてもすごくきびしくかったですね。
Q:最後に入間市の子どもたちにメッセージをお願いします。
菅野:私は相撲と出会う事により自分の生きる道を見つけることが出来ましたが、これまでにはご指導をいただいた入間少年相撲クラブの監督をはじめ、たくさんの先輩や仲間、そして家族や学校といった皆さんの応援やご協力があってのことだと毎日感謝を忘れずに頑張っています。
みなさんもぜひ本気で頑張れることを見つけてもらい、夢に向かってがんばっていただきたいと思います!
小林:私もまだまだ相撲の世界に入ったばかりで何も出来ていませんが、くやしいとき、辛い時、そしてそれを乗り越えた時のうれしさもすべて相撲から学びました。
皆さんもきっとそんな風に辛いことなどがあるかも知れませんが、その先にあるものを信じてがんばってほしいです。
それとまわりの友達や仲間は大切にしましょう。